2017/09/13

Isle of Man International 2017 Tournament Information


試合会場は昨年と同じ劇場を予定しています。

すでにお伝えしていますが、今年も9月23日からイギリス、マン島のトーナメントに妻のなつみと参加してきます。今年もこのトーナメントはChess.com がスポンサーになっており、マスターへの好待遇、高額の賞金によって、多くマスターが参加を予定しています。マスターセクションには、Vachier-Lagrave、Kramnik たち2人の2800台、Caruana、Anand、Soたち、12人の2700台がエントリーしており、オープン大会としては世界最高のレベルにあると言えます。さらに今回は初の試みで、初戦のみ完全ランダムペアリングにするそうですので、初戦から誰もがリストトップと対戦する可能性もあります!

昨年は9R中、6人のGM と対戦して、なんとか少しレイティングを上げる程度、GM ノーム獲得にはまだまだという戦績でした。今年はもっと上の戦績を残せるよう、頑張ってきます! 昨年同様、上位ボードはライブ配信もされると思いますので、よろしければゲームも観戦してみてください。

Isle of Man International Official HP

2017/09/12

8th Asian Senior Chess Championships 2017 Tournament Information

Simon からの連絡で、来月ニュージーランドで開催される海外大会の告知をします。日程は迫っていますが、興味あるかたは是非チェックしてみてください。

日程: 10月9日~15日
会場: Waipuna Conference Centre、ニュージーランド、オークランド
形式: 9R スイス式、90分+1手30秒
参加資格: Zone3.1-3.7(日本含む) の50歳、もしくは65歳以上(年齢別で2セクション)

近年、World Senior などを見ると、50歳以上と65歳以上の2つのセクションに分けられていることが分かりますが、アジアでも同じなんですね。エントリーフィー、細かい日程、主催者への連絡などは、こちらの公式サイトをご覧ください。

2017/09/04

Chubu Rapid 2017 Tournament Report


今年の中部快速入賞者たち

9月最初の週末、中部快速オープンに参加するために夫婦で名古屋へと足を運んできました。中部快速オープンは過去4回優勝している大会ですが、今年の表彰式の写真には、ご覧の通り私の姿がありません(笑) 最終戦、塩見さんとの1B での対決で敗れ、今年は入賞を逃してしまいました。塩見さんを始め、入賞者の皆さん、おめでとうございます!

1st Place Shiomi Ryo 5/6
2nd Place Irie Yuki 4.5/6
3rd Place Aberbukh Alexander 4.5/6
4th Place Nakamura Naohiro 4.5/6


私は4勝2敗の4P で、入賞まで一歩届かずです。勝った4試合は内容も良く、新しい変化も試せたので満足なのですが、負けた2試合はピリッとしませんでした。塩見さんとの最終戦をご紹介します。

Shiomi, R - Kojima, S
Chubu Rapid 2017 (6)

1. e4 c6 2. d4 d5 3. exd5 cxd5 4. c4 Nf6 5. Nc3 e6 6. Nf3 Bb4 7. cxd5 Nxd5 8. Bd2 Nc6 9. Bd3 O-O 10. h4!?



この手は初めて見ました。アイディアとしては主に、h7 へのビショップサクリファイスから、Nf3-Ng5 の跳び込みを見せるか、Rh1-Rh3-Rg3 というルークのマヌーバリングが考えられます。このシャープな変化を避けたければ、9... Be7 と先にビショップを退いて様子を見るべきだったかもしれません。

10... Nf6 11. a3 Be7 12. Bg5 Qd6?


早い段階でミスをしてしまいました。私はh7 を受けた後、ゆっくりとdファイルにヘビーピースを重ね、d4 へプレッシャーをかけるプランを考えました。しかし、よくよく考えてみるとh7 はきちんと受けられていません... 代わりに12... h6 13. Bc2!? (13. Be3!?) 13... hxg5 14. hxg5 g6 15. gxf6 Bxf6=/+ ならばまだ怪しいですが、組みなおした黒マスビショップとd4 へのプレッシャーで黒は大丈夫でしょう。

13. Bxf6 Bxf6 14. Bxh7+!



このサクリファイスを軽視してしまったのは、全日本での平尾くんとのゲームに続いて今年2回目です。黒マスビショップが白にはないため、多少攻撃力は落ちると考えましたが、それをh4 のポーンが補っています。

14... Kxh7 15. Ng5+ Kh6?


キングが上がる手はリスクが高く、勝負になりません。代わりの15... Kg8 16. Qh5 Rd8 17. Qxf7+ Kh8 18. Nce4! Qxd4 19. Rh3! Qe5 20. Kf1+/- ならば、白はぱパペチュアルの権利も持ちながら、ピースを黒キングへと集めてアタックのチャンスを作れそうです。

16. Qc1?



試合中、私もこの手だろうと思っていましたが、これが不正確でした。16. Qd3! g6 17. h5! Kg7 18. hxg6+- で黒は助かりません。

16... Bxg5?


最後のミスで、黒は助かる道を逃してしまいました。16... Qe7! (落ち着いて振り返れば、クイーンを早めに逃がし、ディスカバードチェックを避ければさほど怖くない局面であることがわかります。) 17. Nce4 Bd7 18. Qd2 e5 19. d5 Nd4-/+

17. hxg5+ Kg6 18. Qc2+ f5 19. gxf6+ Kf7 20. Qh7! Rg8 21. Ne4 Qf8 22. Qh5+ g6 23. Qh7+ Ke8 24. f7+ 1-0



鮮やかなフィニッシュでした。互いに見落としはありましたが、完敗と言って良い内容だと思います。また鍛えなおして、次の大会ではしっかりと指したいと思います。参加された24名のプレーヤーの皆さんと、運営の堀江さん、お疲れ様でした。また来月は名古屋オープンで、よろしくお願い致します。


試合後はAlex を引き連れ、名古屋駅エスカにある特大エビフライが名物のお店へ、


試合前日は初めて名古屋港水族館へ。次は時間があれば、動物園にも足を運んでみたいですね。

2017/09/01

FIDE Rating September 2017

9月に入り、新しいFIDE レイティングが公開されました。8月にはジャパンリーグが開催され、増減のあった日本のプレーヤーも多かったと思います。変動のあったプレーヤーの上位勢は、以下の通りです。

Kojima Shinya 2403 +2
Nanjo Ryosuke 2323 -15
Baba Masahiro 2306 +44
Aoshima Mirai 2265 +8
Yamada Kohei 2164 -4
Sano Tomu 2118 +31


私は計算間違いにより、+3 ではなく+2 で2403 のベストタイに戻りました。ベスト更新は、次のマン島のトーナメントで果たせればと思います。日本のプレーヤーで何よりの注目は、ジャパンリーグで優勝した馬場さんです。事前の計算通り、44 アップでベストを更新し、2300台に初めて乗せました。これから申請をすれば、日本に新しいFIDE Master が誕生します。馬場さん、あらためておめでとうございます!

他にも日本のプレーヤーをチェックしてみると、新たにFIDE レイティングを獲得したプレーヤーが3名、国内外でレイティングを稼いだジュニアが複数名います。やはりFIDE 公式戦が日本で開催された翌月は、それぞれの変動が面白いですね。日本のプレーヤーの変動は、FIDE のHP からチェックできますので、こちらもご覧ください。

2017/08/30

Saturday Lecture on 9th September 2017


Tarrasch, S - Allies
Naples 1914
White to move

【日時】 2017年9月9日(土) 13:00~15:00
【会場】 チェスセンター(最寄駅:池上駅)
【形式】 レクチャー+質疑応答
【テーマ】 Silent Moves
【テーマ詳細】

派手なサクリファイスやメイティングアタックによって決着がつく試合は、見ていて面白く、印象に残りやすいと思います。ここ2回のレクチャーではそうしたゲームを扱ってきましたが、9月のレクチャーではそうした派手さのない、おとなしい手がもたらす決着というものをお見せしたいと思います。ピースが何の変哲もない場所に動く、ポーンが1つ前進する。そうした手が決定打になるゲームの面白さを感じてみましょう。

【参加費】 レクチャー代1200円+飲み物代200円
【参加資格】なし
【対象】 レイティング2000未満

2017/08/27

国内レイティング S114

2か月ぶりに国内のレイティングが更新されました。今回はサマーオープン、ジュニア、小学生、シニア、女子選手権、そしてジャパンリーグと、東京での公式戦の数が多く、試合をこなしたプレーヤーも多かったと思います。変動のあったプレーヤーのうち、上位勢は以下の通りです。(ジャパンリーグで仮レイティングの付いた、Xu Yinglun とXu Yi は除いています。)

Tran Thanh Tu 2505 +2 b
小島慎也 2496 +3 b
南條遼介 2437 -10
青嶋未来 2403 +6
馬場雅裕 2396 +33 b
Alexander Averbukh 2330 -8
山田弘平 2287 +14 b


今回はベストレイティングを更新したプレーヤーが多かったですね。ジャパンリーグで優勝した馬場さんは、FIDE と同じくらいレイティング上げ、2400が目前となっています。私も2500まであと一歩、今年中に乗せることを目標に頑張ります! リストにないプレーヤーは、いつものように松戸チェスクラブのHP でレイティングが確認できますので、こちらもチェックしてみてください。

私は9月10月、クラブ選手権と東京オープンには参加しないため、名古屋で2大会のみとなりそうです。そちらの大会に参加されるプレーヤーの皆さんは、よろしくお願い致します。

2017/08/21

国際親善チェス大会 in 新潟 2017 Tournament Report


昨日、新潟市の天寿園で開催された国際親善チェス大会 in 新潟 2017 に参加してきました。この大会は新潟チェスクラブが主催するもので、今年で13回目を迎えます。一般の参加者は80名ほどで、A~Dの各クラス上位5名の入賞者が呼ばれる表彰式は壮観です。Aクラス優勝のAlex を始め、各クラスの入賞者の皆さん、おめでとうございます!

私はAクラスのさらに上、Sクラスと呼ばれる日本選抜4名のチームに入り、中国からのゲスト4名との45分指し切り対抗戦に参加してきました。今夜の記事では、私が参加したこちらの対抗戦の様子を中心にお届けしようと思います。今年の日本選抜のメンバーと、中国からのゲストは以下の通りです。

羽生善治 (FM, JPN, 2399)
小島慎也 (IM, JPN, 2401)
南條遼介 (IM, JPN, 2338)
青嶋未来 (JPN, 2257)

Yu Shaoteng (GM, CHN, 2469)
Xiu Deshun (GM, CHN, 2532)
Chen Qi (CHN, 2345)
Yu Kaifeng (FM, CHN, 2389)


日本のメンバーはIM の私と南條くん、将棋棋士の羽生さんと青嶋くんの4名です。去年のメンバーから馬場さんが抜け、代わりに私が入る構成になっています。一方で中国のメンバーは経験豊富なGM 2人、そして注目の若手2人という構成です。14歳のYu Kaifeng は、中国でU12 からU14 まで3連覇中の天才少年で、今後の成長が大きく期待されています。


オリンピアード同様、このように4つの席を並べて試合を行います。初戦は日本チームが全員白を持ちますが、残念ながら全員が負け... 厳しいスタートとなります。昼食後にスタートした2R は日本側が全員黒でしたが、南條くんが見せてくれました。

Yu Kaifeng (FM, CHN, 2389) - Nanjo, R (IM, JPN, 2338)
Niigata (2)

1. e4 c5 2. Nf3 d6 3. Bb5+ Nd7 4. d4 cxd4 5. Qxd4 a6 6. Bxd7+ Bxd7 7. Nc3 e5 8. Qd3 h6 9. O-O Nf6 10. a4 Rc8 11. Rd1 Be7 12. Nd2 Bg4 13. Re1 O-O 14. Nc4 Be6 15. Ne3 Qd7 16. a5 Bd8 17. Rd1 Rc6 18. Ncd5 Qc8 19. c4 Ng4 20. b3 Nxe3 21. Bxe3 f5 22. Nb4 Rc7 23. exf5 Bxf5 24. Qxd6 Be7 25. Qd2 Bxb4 26. Qxb4 Be4!



Yu Kaifeng の棋譜を見ると1. d4 が中心だと思っていましたが、今回は1. e4 できました。序盤、巧みな指しまわしで黒のポーンを奪いますが、ここから南條くんは反撃に出ます。

27. h3 Qf5 28. Kh2 Qg6 29. f3?


やや不自然ではあっても、ここは29. Rg1 と指しておけばまだ白が優勢でした。私は隣のボードでこの試合を見ており、このタイミングがチャンスだと感じていました。

29... Bxf31 30. gxf3 Rxf3 31. Rg1 Qh5 32. Rg3 Rxg3 33. Kxg3 Rf7!-+



f3 でビショップを捨て、ルークを最大限に活用すれば黒のアタックは決まります。白はキングを守り切ることができません。

34. Bf4 Qe2 35. Bxh6 Rf3+ 36. Kh4 Qe4+ 0-1


こうして南條くんが一矢報い、2R 連続での全敗は免れました。それでも、中国側は強いです! 羽生さん、私、青嶋くんは連敗で、次に日本チームが白が持つ3R に望みを託します。私は南條くんに負けたばかりのYu Kaifeng との対戦です。

Kojima, S (IM, JPN, 2401) - Yu Kaifeng (FM, CHN, 2389)
Niigata 2017 (3)

1. Nf3 Nf6 2. c4 g6 3. d4 Bg7 4. g3 O-O 5. Bg2 d6 6. O-O a6 7. Nc3 c6 8. e4 Nfd7 9. Be3 b5 10. cxb5 axb5 11. a3 Nb6 12. Nd2 N8d7 13. Qc2 e5 14. dxe5 Nxe5 15. Rfd1 Ng4 16. Nf1 Nxe3 17. Nxe3 Qe7 18. Qd2 Rd8 19. Rac1 Be6 20. Ne2 Bb3 21. Re1 c5 22. Nc3 Qe5 23. Nxb5 Qxb2 24. Qxb2 Bxb2 25. Rb1 Na4 26. Nd1 Rab8 27. Nxb2 Nxb2 28. Rxb2 Rxb5



序盤はしっくりきませんでしたが、こうして駒を捌いてみると白はさほど悪くないように思えます。黒のパスポーンをうまくブロックし、反撃のチャンスを伺いします。

29. Bf1 c4 30. Rc1 Ra8 31. Rd2 Rxa3 32. Rxd6 Rc5 33. Rc3!


a3 のポーンのほうが弱く見えていましたが、これを取るためにはルークを1つ回さなければいけないため、白は無事にd6 と交換することができます。そしてここまで進んでみると、黒のcポーンはパスポーンとしての強みよりも、孤立ポーンとしての弱みのほうが目立ってきます。

33... Kg7 34. Rd4 h5?!



34手目の私の手を見て、c4 のポーンを守れないと気付いたYu Kaifeng は明らかにがっかりとした表情をしました。34... Ra4? 35. Rxb3! を見通していたのかもしれません。ここからは黒がドローを目指すエンドゲームですが、その手順が正確ではありません。34... Ra1! 35. Kg2 Kf6 36. f4 Ra2+ 37. Kg1 Rca5 38. Bxc4 Bxc4 39. Rcxc4 Kg7 一度ルークが潜り込む手は意味があるのか私も疑問でしたが、こうしてf2-f4 を白に突かせてしまえば、7段目を抑えてドローにできそうです。

35. Bxc4 Ra1+ 36. Kg2 Bxc4 37. Rcxc4 Rxc4 38. Rxc4


こうして白は何事もなくc4 のポーンを取ってしまいました。この同じサイドにポーンが4対3のルークエンディングは、正確に指せばドローだと思いますが、私は実戦的に勝つ方法を勉強したことがあったため、残り少ない持ち時間でそれを試してみることにします。ちなみに私はすでに5分を切って棋譜を取っていなかったため、棋譜が正確でない可能性があります。

38... Ra3 39. Rc6 Ra2 40. Kf3 Rb2 41. e5!



白が勝つとすれば、e4-e5 までポーンを進め、f7 のポーンを固定する必要があります。この弱点を解消できなければ、黒は長くパッシブなプレーを強いられます。

41... Rb5 42. Ke4 Rb2 43. Rf6!


e5 までポーンを進めたメリットとして、この手でf2 を守れることが挙げられます。これで黒の反撃を一時的に抑え込み、白はさらなるポジションの改善を考えます。

43... Rb4+ 44. Ke3 Ra4 45. Rd6! Ra5 46. f4!



ルークをdファイルに戻したうえで、fポーンを伸ばしてe5 を守れば、白が理想とした形にだいぶ近づいてきました。黒の反撃をルークを挟んで防ぎ、キングをhファイルに戻しにいきます。

46... Ra3+ 47. Rd3 Ra2 48. Rd2 Ra4 49. Kf3 Rb4 50. Rd7 Kf8 51. Kg2 Ke8 52. Ra7 Kf8 53. Kh3 Rb2 54. Rc7 Kg8 55. Ra7 Kf8 56. Kh4!


自信がなかったため、一度ルークの動きを挟みましたが、勝負をするのであればh2 を捨ててキングを前進させるほかありません!

56... Rxh2+ 57. Kg5 Rb2 58. e6! Rb5+ 59. Kh6!+-



59. Kf6?? Rf5# は大変なことになりますが、逆側に潜り込んでg6 のポーンを取れば一安心です。

59... fxe6 60. Kxg6 Rf5 61. Rh7 Ra5 62. Rxh5 Ra3 63. Kf6 Ke8


63... Rxg3 64. Rh8+ Rg8 65. Rxg8+ Kxg8 66. Kxe6 Kf8 67. f5 Ke8 68. f6 Kf8 69. f7+- ルークを交換したポーンエンディングは、もちろん白の勝ちです。

64. Kxe6?!



しかし、最後にやや詰めが甘かったです。本譜でも正確に指せば勝ちになりますが、少し難しくなってしまいます。64. g4! Ra4 65. Kxe6 Rxf4 66. Rh8+ Rf8 67. Rxf8+ Kxf8 68. Kf6+- なら間違いなく勝ちです。g3-g4 から4段目にポーンが並ぶと、取られやすくなってしまうのではと思い込んでしまいましたが、ポーンエンディングに持ち込めば問題ないことを見落としていました。

64... Kf8?


試合中、ポーンを取られたら勝てるのか自信がなくなってきました。試合後に振り返ると、64... Re3+ 65. Kf6 Rxg3 66. Rh8+ Kd7 67. f5 Rf3 68. Rf8! Rf1 69. Kg7 Rh1 70. f6 Rg1+ 71. Kf7 Rf1 72. Ra8+- これで勝ちであることが分かりました。時間は2分を切っていたため、この変化になっていた場合、落ち着いて68手目の手を見つけられたかは疑問です。

65. Kf6 Ra6+ 66. Kg5 Kg7 67. Rh1 Rb6 68. Ra1 Rb7 69. g4 Rb6 70. Ra7+ Kg8 71. f5 Rb4 72. Kh5 Rf4 73. Kg5 Rb4 74. f6 Rc4 75. Kh5 Rb4 76. g5 Rb8 77. Kg6 Rf8 1-0



2コネクテッドパスポーンができれば、残り時間が1分台でもさほど問題はありません。最後、ステールメイトに気をつけつつ、フィニッシュを何にするか悩んでいたところで相手がリザイン。3R にしてようやく貴重な1勝を挙げることができました。


4R のXiu Deshun - 南條戦


4R のChen Qi - 青嶋戦と、Yu Kaifeng - 羽生戦

3R の残り試合は残念ながら3人とも負け。4R も青嶋くんがChen Qi からなんとかドローを取るに留まり、全試合を終えました。今年の日中対抗戦は、日本側の2勝13敗1ドローと厳しい結果でした。レイティングを考えれば、もう少しポイントが取れても良かったですが、全体の試合運びから、とっさの判断まで、まだまだ彼らとの差を感じました。また東京で鍛えなおして、来年以降もっとポイントが取れるように頑張りたいと思います! こうした中国のマスターたちとの試合の機会を与えてくださった新潟チェスクラブと、今大会の運営に協力された皆さんに深く感謝致します。

今回の日中対抗戦の棋譜や各クラスの結果、大会の様子の写真などは、今後新潟チェスクラブのHP に掲載されることになると思います。私もそこで全棋譜をあらためてチェックしてみようと思いますので、皆さんも公開を楽しみに待っていてください。それではまた次のイベントでもよろしくお願い致します。


Sクラスの参加賞として、クイーンをモデルにしたチャームを頂きました。


今回食べ物で印象的だったのは、ヤスダヨーグルトのフローズンヨーグルト。新潟駅に併設されたCoCoLo 南館で購入できます。

2017/08/18

中部快速オープン2017 Tournament Information


昨年の中部快速オープン

明日は新潟での試合ですが、その前に違うイベントの告知です。5月の東海オープンに際に耳にしていましたが、今年は例年秋の中部快速オープンが、名古屋オープンより早く開催されます。すでに名古屋チェスクラブのHP では中部快速オープンの詳細が発表され、参加者も募集しています。私もこれからエントリーするつもりです。

日程: 9/3 (日)
会場: 名古屋市芸術センター
大会形式: 6R スイス式
タイムコントロール: 25分+1手10秒
参加費: 8000円 (18歳未満6000円)
賞金: 優勝40000円、2位25000円、3位15000円、A優勝15000円 (レイティング1700未満)

日時以外は昨年と全て同じです。クラブ選手権前に大会を探している人は、ぜひ名古屋に足を運んでみることを検討してみてください。

Saturday Lecture on 26th August 2017


Rossolimo, N - Romanenko, I
Salzburg 1948
White to move

【日時】 2017年8月26日(土) 13:00~15:00
【会場】 チェスセンター(最寄駅:池上駅)
【形式】 レクチャー+質疑応答
【テーマ】 Mating Attack
【テーマ詳細】

チェスには様々な勝ち方がありますが、相手キングをメイトにするのは最もシンプルで分かりやすい勝ち方です。どのピースを捨てようとも、メイトになれば勝ちであるならば、思わぬアタックも時には生まれます。どのような手でメイトのチャンスを作り、どのように正確に読むか、8月のレクチャーではメイトのアタックにスポットを当て、ゲームをご紹介しようと思います。

【参加費】 レクチャー代1200円+飲み物代200円
【参加資格】なし
【対象】 レイティング2000未満

ジャパンリーグがあったため、レクチャーの告知が遅くなりました。8月は26日(土)の開催です。皆様のご参加をお待ちしております。

2017/08/16

Japan League 2017 Day4 Tournament Report


今年のジャパンリーグ入賞者たち

昨日、ジャパンリーグの最終戦が行われ、7R の全試合が終了しました。最終戦、トップボードでは0.5P リードしていた馬場さんが、勢いそのまま、GM Xu Yinglun からドローを取り、6/7 での単独優勝を決めました。馬場さんはこの結果により、9月のFIDE レイティング更新で2300 を超えることが確定し、FM タイトルを獲得することになりました。優勝と併せ、おめでとうございます!

1st Place Baba Masahiro (CM, JPN, 2262) 6/7
2nd Place Xu Yi (IM, CHN, 2446) 5.5/7
3rd Place Xu Yinglun (GM, CHN, 2542) 5.5/7
4th Place Kojima Shinya (IM, JPN, 2401) 5.5/7

Japan League 2017 Final Standings


入賞を巡る最終戦、4.5P だった私とXu Yi は、それぞれ青嶋くん、中村くんと白をもって対戦し、揃って勝利しました。ジャパンリーグでは3年連続の対戦となる青嶋くんには、公式戦での初勝利です。優勝こそ逃したものの、大事なこのラウンドを、きっちり白星で飾れたのはとても嬉しいです。

Kojima, S (IM, JPN, 2401) - Aoshima, M (JPN, 2257)
Japan Laegue 2017 (7)

1. Nf3 Nf6 2. c4 e6 3. Nc3 Bb4 4. Qc2!?



このAnti-Nimzo Indian はこれまで、大事なラウンドで指してはみるものの満足な結果が出せず、やきもきしていたオープニングの1つです。それでもきちんと指せば白が良いはずだと信じ、最近復活させることにしました。Nimzo-Indian Classical に手順前後することもありますが、d2-d4 は遅らせ、少し様子を見ることにします。

4... O-O 5. a3 Bxc3 6. Qxc3 d5?!


この手は意外なチョイスで、青嶋くんは試合後にこれを悔やんでいました。確かにフィアンケットを組む白マスビショップとの相性を考えれば、d7-d6 で止めておき、将来的にc7-c5 か、e6-e5 のどちらかのポーンを伸ばす(もしくはどちらも)ほうが自然だと思います。

7. e3 b6 8. b4 Bb7 9. Bb2 dxc4



白がビショップとクイーンをa1-h8 のダイアゴナルで重ねると、黒は失ったビショップの黒マスに気を付けなくてはいけなくなります。自然な展開に見える9... Nbd7 10. c5! は黒が押し込まれ、苦しい展開でしょう。a8-h1 のダイアゴナルを開く本譜は自然にも思えますが、白のビショップの展開を助けてしまうとも取れます。

10. Bxc4 Nbd7 11. d4!


一時的に黒マスのダイアゴナルを閉じてしまいますが、c7-c5e6-e5 のブレイクを警戒し、ポーンを伸ばしておきます。どちらも仕掛けられないとなれば、黒は長期的にc7 のポーンがターゲットになるでしょう。

11... Qe7 12. O-O Rac8 13. Be2 c5



ここは難しい決断です。本譜のようにポーンを捌くのは、白にとって分が良いと私は考えていますが、13... Ne4 14. Qc2+/= のような流れでも、e4 に入ったナイトは負担にしかならないと青嶋くんは判断したようです。

14. dxc5 bxc5 15. b5! Nb6 16. a4


13手目でビショップを退いたのは、b6 にきたナイトからあらかじめ避けておき、心置きなくaポーンを伸ばせるようにするためでした。黒はすでにcファイルにパスポーンを作っていますが、この不安定な孤立のパスポーンよりも、白のクイーンサイドポーンマジョリティのほうが強力でしょう。

16... Rfd8 17. a5 Nbd5 18. Qe5 Nb4



ここも黒はどのように抵抗するか難しいところです。g7 のメイトがあり、f6 のナイトはすぐに動かすことができません。他の候補手はcポーンを伸ばすくらいですが、ターゲットになる可能性が高いため、少し動かしづらいと思います。18... c4 19. Ba3 Qe8!? 20. Rfc1 Qxb5 21. Qd4+/=

19. Rfd1 Be4 20. Ne1! Qb7?


丁寧にd3 のマスを守り、反撃に出ようとしたところで意外すぎる手がきて戸惑いました。白はg2 もきっちりと守っているため、クイーンが動く手はc5 をタダで落とすだけです。

21. Qxc5!?



ここは先にルーク交換をしておくほうが正確でした。少し不安に感じていたルークの侵入は、逆にルークをトラップできまし、そうでなくともピースを多くとることができます。21. Rxd8+! Rxd8 22. Qxc5 Rd2 23. a6! (23. Qxb4 Rxe2 24. Bxf6 gxf6 25. Kf1!+-) 23... Qb8 24. Qxb4 Rxe2 25. Bxf6 gxf6 26. Qxe4+-

21... Nd3!


21... Nbd5 しか読んでいなかったため、これは驚きました。しかし、白は駒を返すことなく上手く捌くことができます。

22. Nxd3! Bxd3


22... Rxc5 23. Nxc5 Qa8 24. b6+- 白はクイーンを取らせてしまっても、ダブルビショップ+ルークを持ち、クイーンサイドでパスポーンを作って勝ちとなります。

23. Qg5!?



私はf6, g7 への攻撃を利用してクイーンを逃がすのが自然だと感じましたが、ここでもクイーンを捨てる変化がありました。23. Rxd3! Rxd3 24. Qxc8+! Qxc8 25. Bxd3+- このパターンは完全に読み落としです。

23... Rd5 24. Bf3


ここでは黒マスビショップの力を強めるか、エクスチェンジアップに切り替えるか、白はどちらもありえます。24. Qg3!? Bxe2 25. Bxf6 g6 26. Rxd5 Qxd5 27. Qf4 Qc5 28. f3 Bxb5 29. Bd4+/- これは異色ビショップでも、黒はキングが危険なために白が大きく有利です。

24... Qxb5 25. Bxd5 Qxb2 26. Bf3



26. Bb7! h6 27. Qg3 Qxb7 28. Rxd3+/- こうしておけば、黒の本譜の反撃はなく、白は駒得をいかしやすいポジションでした。

26... h6 27. Qh4 e5!


この手はエクスチェンジアップする前から読んではいましたが、いざ指されてみるとクイーンの行き場が抑え込まれてしまい、どのようにポジションを改善するか少し難しくなります。e5-e4 まで押し込まれてしまうのは嫌なので、ポーンを捨てるつもりでこれを防ぐことにします。

28. e4 Rc4 29. Qh3! Qc2?



ここは29... Rc7 としてじっと耐えるしかありません。e4 を取りにいけば、白はクイーンやルークがアクティブになり、すぐに勝つことができます。

30. Qf5 Nxe4 31. Bxe4 Rxe4 32. Qd7+-


これでa7 とd3 を当て、勝負ありです。上手く指せばもう少し白クイーンの働きを封じ込められるはずでしたが、青嶋くんは残り時間がほとんどなく、間違えてしまいました。

32... Bc4 33. Qxa7 Qe2 34. h3 1-0



バックランクさえ気を付けておけば、後は白はaポーンを進めるだけです。黒には反撃のプランがなく、青嶋くんはここで潔くリザインしました。

私はこの最終戦の結果で、FIDE レイティングを+3 とし、ベストレイティングの2404 になって来月のマン島のトーナメントに臨むことになります。5R 終了時点のライブレイティングはもっと高く、さらに上にいくことを狙っていたのですが、今回は馬場さんが強すぎたため、仕方がないですね。それでもジャパンリーグは3年連続でIM として安定した戦績を残しており、ひとまずは満足しています。来年こそ、GM や他の日本のプレーヤーを抑えて優勝できるように頑張ります!


表彰式後はGM Xu Yinglun による同時対局が行われました。13面指して日本側は2勝1ドローという結果です。Xu Yinglun は毎日試合後にレクチャー、そして最終日の同時対局と、大会中大忙しだったと思います。またどこかの大会で再会できることを楽しみにしています。

最後になりますが、海外のアービターともやり取りをしながら、ジャパンリーグの運営に尽力してくださったゆみさん、そして他のナショナルアービターの皆さん、大会前から長い間、お疲れ様でした! 今後とも日本の大会を、よろしくお願い致します。

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