2012/05/26

CAISSA 2012 May 7th round - Fatal Positional Error -

わくわくどうぶつランド

今日は週末ということで、再び中央広場の出店に足を運んでみました。毎週大体同じラインナップなのかと思いきや、店の種類も位置も全く違います!週ごとに色々と楽しめるよう、工夫されてるんですね。

色とりどりのお菓子が並びます。中にはアメリカにありそうな、すごい色のお菓子も。

こちらは棒に生地を巻きつけて炭火で焼いていました。パリパリのお菓子になるようです。

こちらはカラフルなチョコレート。10個500フォリントです。

広場の入り口には、巨大な砂場が!奥では子供たちがはしゃいでいます。。


さて、昨日の試合はと言えば、12試合ぶりに敗れてしまいました。完敗です。これでIM ノームと、密かに狙っていた海外トーナメント無敗&初優勝は露と消えました。得意のSveshnikov で負けたのもショックです。

Farkas, T (IM, SRB, 2249) - Kojima, S (FM, JPN, 2264)
CAISSA 2012 May IM (7)

1. e4 c5 2. Nf3 Nc6 3. d4 cxd4 4. Nxd4 Nf6 5. Nc3 e5 6. Ndb5 d6 7. Nd5 Nxd5 8. exd5 Nb8 9. Qf3!?



初めて見てアイディアを理解するのはなかなか難しいであろう、トリッキーな変化です。実戦で見るのは、2007年、シンガポールのワールドユースで、上杉君が使って以来です。

9... a6 10. Qa3 Be7 11. Bg5 f6 12. Be3!?


私が知っていたのは、12. Bd2 O-O 13. Bb4 Qd7! とd6 を守る変化です。(14.Nxd6? a5!, 14.Bxd6? axb5)ビショップをe3 に退くと、白のクイーンの位置がやや奇妙ながら、通常の7.Nd5 の形に近くなります。

12... O-O 13. Be2 b6


私はあまり白マスビショップをフィアンケットに組みませんが、ここではc5 を抑えつつ、ナイトを追い返すために実行します。

14. c4 Bb7 15. Nc3 Nd7 16. O-O f5 17. f3 Qc7 18. Rac1 Kh8


白は...Nc5 に対してb2-b4、黒はb2-b4 に対してa6-a5 としたいので、ここは様子見です。

19. Na4 Rfc8 20. Qb3 Bd8



少し奇妙な形になりました。黒はややクイーンサイドにピースを固め過ぎにも見えます。

21. f4!?


コンピュータの指摘は21. Nc3 とナイトをセンターに戻す手ですが、黒がクイーンサイドにピースを集めたのを見て、キングサイドから仕掛けるのは自然な流れだと思います。

21... exf4?


eファイルを開くことは、黒に取って自殺行為でした!...exf4 とポーンを交換して。e5 のマスを使うアイディアはこのラインではよく見かけますが、ここではナイトはb6 とc5 を抑える必要があり、ビショップもd8 に退いているため、e5 で使うピースがありません。加えて、...Rfc8 とルークが回っているため、f5 のポーンが弱いことからも、ラインを開くべきではなかったと言えます。

正解は21... e4 と閉じる手です。一見するとプロテクテッドパスポーンができるので黒が良さそうに見えますが、白はKg1-Kh1, Rf1-Rg1等と準備をしてから、g2-g4 とgファイルを開けば、チャンスがあるように思えます。それでも、このアタックには手数がかかるため、本譜に比べ圧倒的に黒が手を作りやすいことは明らかです。

22. Bxf4


22. Rxf4 Bg5 23. Rxf5 Bxe3+ 24. Qxe3 b5 25. Nc3 bxc4 26. Rf7+/- でも白がかなり良さそうです。

22... Nc5?


この手はあまり良くないを分かりつつ、どうしてもすぐにポーンを捨てる決断ができませんでした。22... Bf6 23. Be3 g6 24. Nxb6 Nxb6 25. Bxb6 Qg7 26. Bf2+/=

23. Nxc5 bxc5 24. Qh3!?



f5 のポーンとh7 をダイレクトに狙います。私がメインで考えていたのは、もう一つの弱点であるd6 を狙う変化です。24. Qg3 Be7 25. Rce1 Rf8 26. Bd3 と進めても、白が良さそうです。

24... Bf6 25. Qxf5


私はこの手を見て、多少楽になったのではないかと思いました。それは弱点であるf5 が消え、Bb7-Bc8 がテンポになって、戦場に白マスビショップを戻せると考えたためです。しかし、それはかなり甘い考えで、h7 へのアタックの厳しさが次第にあらわになります。

25... Bxb2 26. Rb1 Rf8



26...Rf8 と指した後で、もしかすると失敗だったかもしれないと思いましたが、実際黒にはあまり良い手がありません。
26... Bd4+ 27. Kh1 Re8 28. Bd3 g6 29. Qh3 Kg8 30. Qg3 Rad8 31. h4 +/-
26... g6 27. Qh3 Bd4+ 28. Kh1 Re8 29. Bxd6 Qxd6 30. Rxb7+/-


27. Qh3 Bd4+ 28. Kh1 Rad8


試合中、まだ自分の評価は甘いものでした。28...Bc8 29.Qg3 が黒にとって良くないのは明らかですが、本譜ならば守りきることは可能で、恥ずかしながら、もしかすると白はドローラインを選ぶかもしれないとすら思っていました。

29. Bd3 h6 30. Qe6


本譜も十分に強いですが、30. Bg5! Rde8 31. Qh5+- ならば、h7 へのクイーンの侵入を防ぐ手段がなく、即白の勝ちです。ちなみに上記のドローラインとは、30.Bxh6 からのパペチュアルチェックのことです。

30... Rf6 31. Bxd6!



28...Rad8 の時点は、この手が見えていませんでした。黒はバックランクの弱さと、b7 のビショップがターゲットになっていることから、要であるこのポーンを失います。

31... Qxd6 32. Rxf6 Bxf6 33. Qe4!


正確に嫌な手を指してきます。1ポーンダウンならばまだ望みがあったかもしれませんが、この手により、黒はさらにターゲットなるポーンを増やさざるをえません。

33... g6 34. Rxb7 Rg8 35. g3 Bd4 36. Qe7 Qxe7 37. Rxe7 Rf8 38. d6 Bf6 39. Bxg6+-



致命的な2ポーン目が落ちて、勝負は決まりました。ここで投げるべきだったと思います。

39... Rd8 40. Re6 Kg7 41. Be8 Rb8 42. d7 a5 43. a4 Rb1+ 44. Kg2 Rd1 45. Rc6 Be7 46. Rg6+ Kf8 47. Rxh6 Ra1 48. Rh8+ Kg7 49. Rh5 Rxa4 50. Rd5 Bd8 51. Rxc5 Kf6 52. h4 Ra2+ 53. Kh3 a4 54. Rc8 Ke7 55. Ra8 Bc7 56. Rxa4 1-0


IM ノームのチャンスは消えてしまいましたが、レイティング+ を目指して、残り2戦も精一杯戦います。明日の最終戦が終わった後、夜の電車でブダペストに戻る予定です。

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