2013/01/03

Chess Evolution


昨年から注目している本の一つに、Chess Evolution というシリーズがあります。2011年から1年に3冊か4冊ペースで出版されており、ドイツのNo.1 プレーヤー、Arkadii Naiditch を始めとする、強豪GM らによる最新ゲームの解説とライン研究が、惜しげもなく載っています。ケチケメートにはChess Evolution の最新版(2012年9月号)があったため、私も実際に中身をチェックしてみました。そちらでは、昨年夏までのトップGM のゲームが細かく解説されており、購入する価値のあるシリーズだと思います。先月まで一緒にハンガリーで競っていたHou Qiang によれば、中国のトップGM Wang Yue らも、これを読んでいるそうです。

それでは一つ、私が先月読んだ中で印象に残ったラインを紹介しましょう。昨年のAnand - Eljanov 戦の解説の中で、ポーランドのGM Kamil Miton が行った分析の一つです。

1. d4 d5 2. c4 c6 3. Nf3 Nf6 4. Nc3 dxc4 5. a4 e6 6. e4 Bb4 7. e5 Nd5 8. Bd2 b5 9. axb5 Bxc3 10. bxc3 cxb5 11. Ng5 Nc6 12. Qh5 Qe7 13. h4!?


私が黒で好んで指す、5... e6!? Slav の一変化です。白の13手目はMorozevich が、昨年導入したことで注目を浴び、現在のところ、白の勝率は非常に高くなっています。

13... b4 14. Bxc4 bxc3 15. Bc1 g6 16. Qf3 Nxd4 17. Qd1 Nf5!? 18. g4 c2 19. Qd2 Qc7 20. Bxd5 exd5 21. gxf5 Bxf5


駒数は3ポーンピースで、7段目にパスポーンが突き刺さっていることを考えれば、黒は悪くないでしょう。このラインは先月のCsonka 戦で使おうと考え、研究していました。他にも読まなければいけない本があるため、Chess Evolution はまだ購入に踏み切っていませんが、いずれ余裕があれば手に入れたいと思います。すでに購入済みの方は、感想をよろしくお願いします。

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