2017/10/20

Winning Against 2500


マン島での試合 Photo by Alena Vasilevskaya

マン島から戻り、早2週間がたちました。ようやく重い腰を上げ、マン島での最後の試合を振り返ろうと思います。マン島の友人から写真が今日送られてきたことも、この記事を書く良い決心になりました。

今年のマン島は4勝3敗2ドローで、ポイントだけを見れば3勝3敗3ドローだった昨年を上回っています。しかし、昨年はGM から3ドローがあったのに対し、今年はGM に2敗でした。GM との対戦数も、昨年の6から2へと大幅にダウンしています。ここを見ると昨年よりインパクトは落ちますが、今年は最終戦でドイツのLubbe に勝つことができました。彼はIM でしたが、レイティングは2500を超えており、GM のタイトルを持っていてもおかしくないプレーヤーです。

試合後にふと、最後に2500台に勝ったのはいつだっただろうかと思い返してみましたが、いつなのか全く分かりません。ハンガリーでGM に勝った記憶はあっても、彼らは2400台でした。ここ数年の2500台のプレーヤーとの試合は、負けかドローばかりです。そこできちんとデータベースを見て、記録を確認してみました。

Al Modiahki, M (GM, QAT, 2559) - Kojima, S (JPN, 2272) 0-1 Dresden Olympiad 2008
Rowson, J (GM, SCO, 2596) - Kojima, S (JPN, 2272) 0-1 Dresden Olympiad 2008
Lubbe, N (IM, GER, 2515) - Kojima, S (IM, JPN, 2403) 0-1 IOM 2017

なんと、私が公式戦で2500以上に勝った試合はたった3試合だけでした。(ハワイでGM Shankland に勝った試合は、ラピッドとブリッツなので除きます。) するとマン島でのLubbe 戦は、9年ぶりの2500台からの白星ということになります。これには正直驚きました。貴重な勝利は嬉しいですが、それよりもこんなに勝てていないことが問題です!

私は格上から金星を挙げるよりも、下への取りこぼしをなるべく少なくし、安定した戦績を目指すタイプのプレーヤーであると自覚しています。そのこと自体は悪くないですが、おそらく平均的な2400台のプレーヤーは、自分より100程度レイティングが上の相手からも、もっと勝ち星を挙げているでしょう。私が2500以上との試合が少ないかと言えば、そんなこともありません。勝たなければいけないゲームを、勝てていないだけです。これがIM 取得以降、この2年半でレイティングが上がっていない(下がってもいないですが)要因だと思います。今年のマン島での敗れた3戦も、ポイントを取る、さらに言えば勝てておかしくないゲームでした。

自分がこれから2500台を目指すのであれば、これまでのように2500台から白星を挙げられないようではいけません。今回のことで記録を見直し、あらためて自分のチェスの問題が見えたような気がしますので、今後はそれも意識して精進していければと思います。

0 件のコメント:

コメントを投稿

Copyright © 2011 Shinya Kojima All rights reserved.